スマホやタブレット、カメラなどはどれも、今や海外旅行に必要不可欠なアイテムですが、さあこれから使おうという時に「バッテリーがない⁉︎…どうしよう?」なんていう恐怖の瞬間もよくあるものです。
そんな海外旅行に必須アイテムのモバイルバッテリーですが、飛行機搭乗時には機内持ち込みや預け入れについての細かい規制ルールの対象とされていて、しっかり守らないとその場で没収なんてことにもなりかねません。
「じゃあどうすればいいの?」ということでこの記事では…
- 飛行機に手荷物として持ち込めるモバイルバッテリーのルール
- 持ち込みが禁止となる条件
を詳しく紹介していきたいと思います。
モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む条件

日本では2026年4月24日から、機内に持ち込めるモバイルバッテリーは160Wh以下のものを1人2個までとするルールが適用されています。100Wh以下でも個数制限があります。預け荷物には入れられません。
出典:国土交通省の2026年4月24日適用の案内。2026年10月6日確認。以下はモバイルバッテリーの案内です。海外での乗り継ぎ便を含め、各便の運航会社が定める条件も出発前に確認してください。
預け荷物には入れず、機内持ち込みにする

モバイルバッテリーはスーツケースに入れて預けず、機内持ち込みのバッグに入れます。旅客の預け荷物に入れられないというルールなので、充電残量を減らしても預けられるようにはなりません。
容量と個数を確認する

- 160Wh以下:1人2個まで。運航会社がより厳しい条件や事前承認を設けている場合は、その条件にも従う。
- 160Wh超:モバイルバッテリーとして機内に持ち込めない。
- 容量表示が不明な製品:電圧や容量を推測せず、メーカーと運航会社に確認する。
モバイルバッテリーとカメラなどの予備電池は、個数の扱いが異なります。ANAでは100Whを超え160Wh以下の予備電池との組み合わせでも持ち込み個数が変わるため、両方を持参する場合は個別に確認してください。
区分と組み合わせの確認先:ANAの条件付き手荷物の案内。2026年10月6日確認。

ノートPC向けの大容量製品も、用途名だけで判断せず、本体や説明書のWh表示を確認しましょう。
モバイルバッテリーと機器の内蔵電池は分けて確認する
スマホやカメラの本体、取り外した予備電池、他の機器に給電するモバイルバッテリーでは、輸送条件が異なります。機器本体を預ける場合の電源や梱包の条件も、運航会社の案内で確認してください。
たとえばANAの条件付き手荷物の案内では、機器本体・予備電池・モバイルバッテリー・電動車いす用の電池を分けて案内しています。
過去に掲載した機器別の説明を見る(現在の持ち込み判断には使わないでください)
以下は2022年に掲載した説明と写真です。機器別の条件全体は今回検証していません。「OK」「預けられる」などの記述を現在の許可条件として使わず、型番・電池の種類・容量を運航会社に伝えて確認してください。
機器別の説明(2022年掲載資料)

そうは言っても、持ち込み手荷物の重量制限もあるし、できるだけ重いものはスーツケースに入れて預けたいですよね。
バッテリーといっても色々な種類があるわけで、何でもかんでも持ち込み手荷物にしなければならないわけではなく、一定の条件のもと持ち込みや機内預けが可能なものもあります。
ここではまず「機内預けできるバッテリー」と預け不可のバッテリーを取り上げ、詳しく解説していきます。
機内預けできるバッテリーに関する基本ルール
基本的なルールとして覚えておきたいのは、国内線でも国際線でも以下の2点です
- 予備バッテリーや外付けバッテリーに区分されるものは預けられない
- 内蔵バッテリーに区別されるものは条件を満たせば機内に預けられる
内蔵バッテリーを機内預けにできる条件は国土交通省航空局(JCAB)によって以下のように定められています
- 電源を完全にオフにしていること(スリープモードは不可)
- 強固なスーツケースへの梱包、衣類等による保護など偶発的な作動や損傷を防止するための措置を行っていること
以下に、具体的な事例から持ち込み・機内預けの可否を見ていきましょう。
カメラやビデオカメラのバッテリー

デジカメやハンディカムなどのバッテリーはカメラに入っている状態なら、取り外し可能であっても内蔵バッテリーとして扱われます。
この場合、必ず電源をOFFにし梱包&保護することを条件として預けられます。
注意が必要なのはカメラから取り外した状態の予備電池です。こちらは「予備バッテリー(単体バッテリー)」と見なされるため、容量にかかわらず機内預け不可、持ち込み手荷物のみとなっています。
ちなみに「充電器」は危険物ではありませんので、機内持ち込み、受託手荷物ともにOKです。
スマホのバッテリー

スマホ本体にはリチウムイオンバッテリーが内蔵されていますが、必ず電源をOFFにし梱包&保護することを条件として、本体ごと機内預け(受託手荷物)することはできます。
予備バッテリーやモバイルバッテリーは機内預け不可となっていますので、機内持ち込み手荷物として持ち込む必要があります。
また、モバイルバッテリーは容量によって持ち込める個数に制限があることに注意が必要です。
ノートPCのバッテリー

ノートパソコンをバッテリー付きの状態で機内預け(受託手荷物)することはできます。
iPadなどのタブレットPCも同様です。
ただし、必ず電源をOFFにし梱包&保護することが条件ですので、スリープ状態ではなくシャットダウンしてから預けるようにしましょう。
スマホ等と同じく、ノートPCの場合も予備バッテリーやモバイルバッテリーは機内預け不可となっていますので機内持ち込み手荷物とする必要があります。
特にノートPC用の超大容量モバイルバッテリーの中には預け荷物・機内持ち込みどちらも不可となる製品もあるので十分に注意してください。
WiFiルーター

リチウムイオンバッテリーを内蔵したWiFiルーターは、ルール上は「リチウムイオンバッテリー内蔵の電子機器」となるため機内預け・持ち込み手荷物ともにOKなのが原則ですが、実際は航空会社や空港係員の判断によって預けられないこともあるようです。
これは、数年前のある時期に「モバイルバッテリー機能付き(いざという時はスマホも充電できる)WiFiルーター」が発売されて人気が出たことに理由があるようです。
空港の係員が一目で「単なるWiFiルーターなのかモバイルバッテリー機能付きWiFiルーターか」を見分けることは難しいため、空港や航空会社によっては一律で「WiFiルーターは預け荷物不可」という運用にしているというのが実態です。
空港での無用なトラブルを避けるためにも、WiFiルーターは機内持ち込み手荷物に入れておくのが安全でしょう。
GoProなどのアクションカム

GoProなどのアクションカムも電池を入れたまま機内預け(受託手荷物)することはできます。
必ず電源をOFFにし、梱包&保護することが条件です。
予備電池は機内預け不可となっていますので、機内持ち込みにしましょう。
ドローン

djiなどのドローンを電池を入れたまま機内預け(受託手荷物)することはできます。
こちらも、必ず電源をOFFにし梱包&保護することが条件です。
予備電池は機内預け不可となっていますので、機内持ち込みにしましょう。
シェーバー

バッテリー内蔵型の電動シェーバー(髭剃り)は機内預け、持ち込み手荷物どちらも問題ありません。
マキタなど電動工具のバッテリーは?

電動工具本体は「工具」としての輸送制限を受けるため、他のリチウムイオンバッテリー内蔵機器とは異なり機内持ち込みはできません。必ず受託手荷物として預けることが必要です。
本体に内蔵(接続)されている電池はそのまま機内預け(受託手荷物)が可能ですが、外付けや予備のバッテリーは機内預けができず、手荷物として機内に持ち込む必要がある点に注意してください。
バイク用の鉛シールドバッテリー

バイク用の鉛シールドバッテリー(電圧が12V以下でワット時定格量が100Wh以下のもの)は機内預けと持ち込みが可能です。
短絡防止の措置が行われていることと、携帯・携行する手荷物に収納することを条件に2個まで輸送ができます。
車用の鉛バッテリーは機内預け、持ち込みともに不可となっています。
自分のバイクを持ち込んで「北海道でツーリングツアー」などする際はバッテリー輸送に気をつけましょう。
電動車椅子用のバッテリー

電動車椅子用の鉛シールドバッテリーは、バッテリーを取り外せば預け手荷物として輸送が可能です。(バッテリーが取り外せる設計のみ対象)
リチウムイオンバッテリーの場合は、基本は預かりは不可ですが、バッテリーを取り外せば機内に持ち込むことができます。
外した電池および予備電池は300Wh以下であれば1個まで、160Wh以下のものは2個まで持ち込み可能です。
電動車いすで、バッテリーの取り外しができず誤作動防止対策がないものや、上記の条件を満たさないもの(液体バッテリーで直立積載できないものや300Wh以上のリチウムイオンバッテリー)は、機内持ち込み手荷物にも預け手荷物にもできません。
また、小型の飛行機では、折りたためない車いすは搭載できないことがあります。
電動車いすで飛行機を利用する方は、事前にご利用の電動車いすの仕様やサイズ、重量、バッテリーの種類などを航空会社に確認することをオススメします。
乾電池式のモバイルバッテリーは?

マンガンやアルカリなどの、充電不可能な使い切りの乾電池を使用したモバイルバッテリーは規制の対象外で機内預けも可能です。
また、充電できるニカドやニッケル水素の電池も規制対象外です。
モバイルバッテリーを受託手荷物として預けてしまったらどうなる?

モバイルバッテリーが荷物の中にある事を忘れて、うっかり受託手荷物として預けてしまったらどうなってしまうのでしょうか?
基本的には没収され廃棄される可能性が高いです。
空港職員は荷物検査のためにスーツケースの鍵を壊すことも許されているので注意が必要ですね。
保安検査の時に見つかったら呼び出しがあります。
万が一呼び出しに気づかなければ没収、廃棄されてしまいますので、必ず機内持ち込みのカバンに移しておきましょう。
モバイルバッテリーの容量計算方法

mAhを1000で割ってから、定格電圧を掛ける
計算式は「Wh = mAh ÷ 1000 × 定格電圧(V)」です。mAhをAhに直すため、1000で割る必要があります。たとえば10000mAh・3.7Vなら、10000 ÷ 1000 × 3.7 = 37Whです。
計算式の確認先:ANAの条件付き手荷物の案内。製品にWhの表示があれば、その表示を確認してください。計算する場合は電池の定格電圧を使い、USB端子の出力電圧と取り違えないようにします。電圧が分からないときに3.7Vと決めつけないでください。
| 容量 | 定格電圧 | 計算上のWh |
|---|---|---|
| 5000mAh | 3.7V | 18.5Wh |
| 10000mAh | 3.7V | 37Wh |
| 20000mAh | 3.7V | 74Wh |
| 27000mAh | 3.7V | 99.9Wh |
| 30000mAh | 3.7V | 111Wh |
この表は定格電圧3.7Vの場合の計算例です。mAhだけで持ち込み可否は決まりません。容量が基準内でも、個数・短絡防止・運航会社の条件を満たす必要があります。
100均の製品も表示と条件を確認する

価格や販売店だけで持ち込み可否は決まりません。本体や説明書でWhと電池の種類を確認し、利用する便の条件と照合します。表示がなく確認できない場合は、搭乗前にメーカーと運航会社に問い合わせてください。
行き先によってバッテリー機内持ち込みの条件は違う?

日本の容量・個数の基準だけで、すべての海外便に持ち込めるとは限りません。出発国、乗り継ぎ先、運航会社の条件を確認してください。古い国別比較表は現行条件の判断に使えないため、ここでは掲載していません。
航空会社やLCCによってバッテリー持ち込みの条件は違う?

予約した航空会社と実際に運航する会社が異なる便もあります。各区間の運航会社の公式サイトで、モバイルバッテリーの容量・個数・事前承認・保管と使用の条件を確認しましょう。
日本の基準は国土交通省の2026年4月24日適用の案内、航空会社ごとの確認例はANAの条件付き手荷物の案内を参照してください。以前の比較表にあった予備電池の個数を、モバイルバッテリーの持ち込み個数として使わないでください。
モバイルバッテリーの空港保安検査を受ける方法

検査場で取り出しやすい場所に入れ、本体の容量表示を確認できるようにしておきます。バッグから出すかどうかなど、検査の際は係員の案内に従ってください。
モバイルバッテリーの機内持ち込み方法

ショートを防ぐため、個別の保護ケースや袋を使う、露出した端子を絶縁するなど、製品に合った保護をします。USB端子の製品も、そのままでよいと決めつけず、持参する製品と運航会社の案内を確認してください。
座席上の収納棚にしまわず、手元で保管します。保管場所の具体的な指示がある場合は乗務員の案内に従ってください。
出典:国土交通省の政府広報案内、ANAの条件付き手荷物の案内。2026年10月6日確認。
機内ではモバイルバッテリーを使って充電できる?

日本では2026年4月24日から、機内でモバイルバッテリー自体を充電しないことと、モバイルバッテリーからスマホなどの電子機器へ充電しないことが求められています。機内に持ち込めることと、機内で使えることは別の条件です。
出典:国土交通省の2026年4月24日適用の案内。座席の電源からスマホなどへ直接充電する場合も、機内設備と乗務員の案内に従ってください。
2022年掲載のUSB充電器の紹介を見る(当時の資料)
次の充電器は当時掲載した製品です。現行仕様や販売状況を確認したものではありません。
以前掲載した製品例について
以下には2022年に掲載した製品の紹介を保存しています。現行製品の仕様・販売状況・リコール情報を検証した一覧ではありません。購入する場合はメーカーの型番と容量表示、利用する便の条件を改めて確認してください。
2022年掲載の製品紹介を見る(当時の説明)
2022年掲載のモバイルバッテリー製品例
それでは実際に、おすすめのモバイルバッテリーを見ていきましょう。
女性におすすめ!軽量5000mAhクラス(iPhone充電回数:約1~2回)
シンプルでスッキリしたデザインで持ち歩いてもおおげさにならないコンパクトなバッテリーです。
重量も125gとスマートフォン1台分より軽く、それでいてiPhoneの充電が十分可能な5000mAhの大容量なのも安心です。
USB-Cポートはパワーデリバリー(PD) 18Wまで対応しており、45分間で0%から約75%まで充電が可能です。
アクティブな人に!10000mAhクラス(iPhone充電回数:約2~3回)
モバイルバッテリーの最大手Anker社から出ている、容量約9700mAhの中容量モバイルバッテリーです。
この容量ならiPhoneを2~3回は充電できるので、長時間街歩きする時などにも安心です。
ACアダプタを別に持ち歩かなくてもよいコンセント一体型なのも少しでも荷物を減らしたい時に助かりますね。
海外旅行でかなりアクティブにスマホを使う方でもこれなら大丈夫です。
出張用に!ノートパソコンも充電できる26000mAhクラス
45WまでのUSB-PD対応USB-Cポートが1つ、15AまでのUSB-Aポートが2つ搭載され、 スマートフォン、タブレット端末からUSB-C規格のノートパソコンまで急速充電できます。
USB-PD 45Wに対応しているので、いざという時にはMacBook ProなどのノートPCにも充電できてしまう優れものです!
「大容量+高出力」というスペックながら、500mlのペットボトルとほぼ同じ程度の重量で軽量・コンパクトなのもありがたいですね。
街歩き用の鞄の中にもすっきり収まるので、長期の出張や海外旅行などにも最適のモバイルバッテリーです。
海外旅行最強40000mAhのモバイルバッテリー
飛行機に持ち込みできるモバイルバッテリーの最大容量は160Wh(≒43243mAh)なので、このクラスのモバイルバッテリーが海外旅行に持っていける最大容量ということになるでしょう。
ただ、この容量クラスになると、個数制限が2個までと厳しくなります。また、空港の係員が詳しくない場合に持ち込みを拒否されたりと余計な手間がかかる可能性がありますので、旅の上級者向きと言えるでしょう。
モバイルバッテリーの機内持ち込みまとめ

荷造りでは、製品のWh表示と個数、運航会社の条件を確認し、モバイルバッテリーを預け荷物に入れないようにしましょう。短絡を防いで手元に保管し、機内での充電制限にも従ってください。




