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一番「手になじむ」中日辞典は?小学館 講談社 東方書店 徹底レビュー

2016/10/09

中検2級レベルの中級者を目指すなら、紙の辞書は1冊は持っておきたいもの。
電子辞書やオンライン辞典が普及した今では、以前に比べて使う機会はかなり少なくなりましたが、紙の辞書ならではの良さがあったり、電子化されていない辞書もあるため、私は今でも頻繁に使っています。
ということで、ここでは現在中検1級を目指して勉強中の管理人が愛用している中日辞典3冊を、「中国語学習者にとって使いやすい辞書」という目線で徹底レビューしてみます。


(関連記事:中級者のための辞書選び初めての中日辞典選び

外観・質感・読みやすさは東方中国語辞典がダントツ

小学館・講談社・東方書店のいずれも、サイズはいずれもほとんど同じです。

ただ、講談社だけは背が低く横幅が広く厚みもあって、ほんの少しだけずんぐりとした印象です。(ページ数は東方中国語辞典が1971ページ、講談社中日辞典が2,224ページ、小学館中日辞典は2114ページです)

東方・講談社・小学館の中日辞典

左から東方中国語辞典、講談社中日辞典、小学館中日辞典

手に持ってしっくりくる感(辞書にそんなものを求めている人がいるかはさておき)は、東方>小学館>講談社の順で、どうしても先に東方中国語辞典を手に取る割合が高くなります。紙質も、東方>小学館>講談社の順に感じます。印刷の品質や配色も、東方が頭一つ抜き出ている印象です。

何と言うか、講談社は内容はかなりいいのですが、道具としての作りにちょっと今イチなものを感じます。プロの方に話したら怒られそうですが、中国語学習者にとって、モチベーションが下がるのは減点なのです。

左から講談社・東方・小学館

左から講談社・東方・小学館

コストパフォーマンスも東方中国語辞典

辞書にコストパフォーマンスと言うのもおかしな話ですが、趣味の中国語学習者にとってそう安くはない買い物ですから、やはり気になります。

定価ベースでは、値段の安い方から東方(¥5,400)<小学館(¥6,804)<講談社(¥8,208)となります。Amazonの中古品もだいたいこれと同じ順になるようです。東方中国語辞典 小学館中日辞典 講談社中日辞典

講談社はやや高く感じますが、この辞書の売りはパソコンで使える電子版の辞書が付いていることです。パソコンで中国語を調べることの多い人であれば、お得かもしれません。ただ、あまり使い勝手のいいソフトではないので、私は使っていません。

辞書の新しさで選ぶなら講談社中日辞典

言葉は生きものですから、常に変化し続けます。特に近年の中国の発展はすさまじく、様々な新語・外来語・俗語が生まれています。また、古くからある言葉の意味も、時代とともに変化してゆきます。

コミュニケーションの道具として中国語を学ぶ我々には、絶対に新しい言葉・新しい語釈が必要です。

残念ながら中国語の辞書はそれほど頻繁に版が更新されないのですが、でもどうせ買うならできるだけ最近に発行された版を持ちたいものです。逆に言うと、ずいぶん長いこと更新されていない辞書は避けた方が良いということです。

ということで、この3冊で比べてみると、講談社中日辞典(第3版2010年)>東方中国語辞典(初版2004年)>小学館中日辞典(第2版2002年)となりました。

講談社中日辞典は、やはり新しいだけあって語釈や用例などがこなれている印象です。定番と言われている小学館中日辞典が、もう10年以上更新されていないのはどういうことなのでしょう…

コラムは講談社が充実度◎

せっかく安くないお金を出して買った辞書を「字引き」としてだけ使うのはもったいないです。ほとんどの辞書にはコラムなどの読み物が掲載されているので、辞書を引くついでにパラパラと目を通すと中国語の世界観を広げてくれます。

今どき「字引き」だけならネットの辞書で十分です、紙の辞書の醍醐味は「ついで読み」にこそあると言えるでしょう。

コラムの充実度では、講談社>東方>小学館の印象です。講談社はかなりコラムに力を入れていると感じます。「罵言(人をののしる言葉)」のコラムまである充実ぶりです(^^;

講談社と東方は、類義語に関してのミニコラムがかなり充実しています。中級者を目指すにあたっては、これはかなり高ポイントです。小学館は、コラムに寂しさを感じますね。

語釈・用例を比べてみた

講談社、東方、小学館とで「」の語釈を比べてみました。(画像をクリックで拡大画像が別画面で開きます)

講談社中日辞典「才」の語釈

講談社中日辞典「才」の語釈

東方中国語辞典の「才」の語釈

東方中国語辞典の「才」の語釈

小学館中日辞典の「才」の語釈

小学館中日辞典の「才」の語釈

まず、講談社と東方は「才能」(才能)の「才」と「剛才」(さっき)の「才」の2つを、項目を分けているのに対し、小学館はこれを同じ項目にしています。

細かい点ですが、この2つの「才」は繁体字では別の字(「才」と「纔」)なので、きちんと区別していないのは辞書として減点項目です。

が、小学館中日辞典は、「ポイントのまとめ」として「才」の使い分けを分かりやすくまとめているのが親切です。

まず漢字そのものの大体のイメージをつかんで、それから細かい語釈を見ていくのはいい方法だと思います。中華圏以外で唯一、漢字を読み書きできる日本人の利点を活かすことができますね。

講談社中日辞典は、例文にも全てピンインがついています。せっかくの例文を、読めない字のせいで使わないのはもったいないので、例文にピンインが付いているのはかなり好印象です。講談社と東方は例文が色分けしてあるのもいいですね。

東方中国語辞典は、「才能」「才华」「才干」の3つの類語の使い分けがコラムになっています。

「「才能」の意味を調べようと思って読んでいたら「才华」という新しい言葉も見つけた」という経験が出来るのが紙の辞書の醍醐味ですね。

まとめ:総合点なら講談社、でも個人的には東方中国語辞典推し

総合的に見ると、講談社中日辞典のポイントが高いでしょう。パソコン用ソフトつき、豊富なコラムと類義語コラム、例文のピンインなど、比較的最近の発行だけあって、かなり工夫されています。

趣味用としては金額がちょっと高いのが難点ですが、予算の許す方にはオススメです。

講談社中日辞典 第三版講談社中日辞典 第三版
相原 茂講談社 2010-04-09

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そこで、あえて個人的にプッシュしたいのは東方中国語辞典。ちょっと版も古いのですが、道具としての使いやすさが他の2つよりダントツと感じます。本文のフォントや配色も長く読んでいて疲れません。

辞書の機能としては講談社に劣る部分もありますが、辞書は使ってこそ意味があるので、やはり使いやすさも大事なポイントになると思います。

そして何よりも、中古ならかなり安く買えるんです(^^;

東方中国語辞典東方中国語辞典
相原 茂東方書店 2004-04-17

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小学館中日辞典は、たいていの方が持っている電子辞書に(版は古いかもしれませんが)入っているでしょうし、あえてお金を出して買う必要もないかな、と感じます。

収録語数も多く情報量も圧倒的で、中日辞書のスタンダードとしては貴重な存在なのですが、趣味の中国語学習者が買う「道具」としての辞書としては、ちょっと厳しい評価になってしまいました。

中日辞典中日辞典
北京商務印書館小学館 2002-11

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中級レベルを目指すなら、紙の中日辞典は1冊持っておくべきです。ぜひこの機会にじっくり悩んで選んでみてください。

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この記事を書いた人

C-STUDY管理人。フリーランスのプログラマー+中国語通訳翻訳+ブロガーをやってます。中国語は独学でHSK8級+中検準1級。中国・中華圏を中心に東アジア~東南アジアが活動範囲です。もっと詳しく

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