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中国語ではマヨネーズもケチャップもジャムもおばちゃんもみんな「醤」

2016/09/22

ペースト状の調味料はほとんどすべて「醤」とつくようです。中国語で「◯◯醤」と名前のつく調味料を集めてみました。マヨネーズ、ケチャップ、そしてジャムまでも「醤」なのですね。

ペースト状の調味料は「◯◯醤」

昨日の記事(中国の朝食屋台でマントウ・お粥・中華クレープ・豆乳♪)で、「沙拉酱」(マヨネーズ)という言葉がでてきました。

少し前の記事(中国の秋の風景:キンモクセイジャムの作り方)でも、「桂花酱」(キンモクセイジャム)という言葉がありました。

勘の良い人は気づいたかもしれませんが、中国語ではペースト状の調味料は全部「」がつくようですね。

中国のキューピーマヨネーズ

こちらは、中国で売られているキューピーマヨネーズ丘比沙拉酱です。

中国のキューピーマヨネーズ

 

ビン詰めが本場っぽくておしゃれですね。もちろん使い勝手は日本のチューブ式の方が断然いいのですが(^^;

中国語の名詞は「小分類」+「大分類」構造のものが多い

中国語の名詞はこうした「小分類」+「大分類」的な構造を持ったものが多いので、グループ化して覚えると覚えやすいですよ。

例えば今回出てくる、「」は「ペースト状の調味料」を指す大分類と考えるといいでしょう。

小分類が大雑把?

ところで、上の「沙拉酱」の前半、「沙拉」とはサラダのことで、この名詞の前半は「用途での小分類」になっているようです。直訳すると「サラダ用のソース」ということになります。

…あれ、でも、「サラダ用のソース」とは普通に考えると「ドレッシング」のことですね。小分類にしてはちょっと大雑把な気もしますが…

 サラダ用ソース?卵黄ソース?

実はマヨネーズには、「蛋黄酱」という別の言い方があります。「蛋黄」とは中国語で「卵黄」のこと。こちらも「小分類+『醤』」構造ですが、「原材料での小分類」を使ったパターンですね。

中国のキューピーマヨネーズ原材料

確かに卵黄蛋黄が主要な原料ですね。

いったい、マヨネーズは「沙拉酱」、「蛋黄酱」どちらなのでしょう?

現地の老師たちに聞いてみた

と、言うわけで、C-STUDYの現地講師陣にちょっと尋ねてみました。

皆さん住んでいるところがバラバラなので、なかなかに意見が分かれました。

老師1(中部の大都市):こっちではみなさん「沙拉酱」と言っていることが多いですね。まだ家庭で生野菜を食べる人は少ないので、ドレッシングとマヨネーズを使い分けるまでにはなってないかな。

老師2(北部の大都市):うちの方も「沙拉酱」ですかね。

老師3(中部の地方都市):うちも「沙拉酱」です。

老師4(南部の地方都市):うちでもほとんどは「沙拉酱」ですけど、現地の人でも自分で好んでマヨネーズを使うような人は「蛋黄酱」って言いますね。

老師5(西部の大都市):うちの方ではまだ最近まで「これ(マヨネーズ)は沙拉酱って言うのか~」って驚いてたぐらいです。でもサブウェイ赛百味でドレッシングを選ぶときは、ちゃんと「蛋黄酱」って言い分けます。

中国のサブウェイ赛百味

と言うことで乱暴にまとめるとこんな感じになるでしょうか。

「今のところはまだ『サラダ』というものが一般的でないのでマヨネーズもドレッシングも沙拉酱で一緒にされている。ただ、一部のサラダ好きな人たちの間では、マヨネーズを蛋黄酱と区別する人もいる。

例えば、日本でも昔は「イタリアの麺類」のことを全部「スパゲティ」と呼んでいましたが、一般的になるにつれて、一般人もある程度、名前を分けて呼ぶようになってきていますね。それと同じようなものかもしれません。

ドレッシングは「醤」ではなくて「汁」?

ドレッシングについて、ある老師からこんな意見もありました。

ドレッシングは「色拉调味汁」という言い方もあるようですよ。

これも興味深いですね。

サラダの音訳に「沙拉」だけでなく「色拉」という言い方もあることが分かります。

そして、ドレッシングは「ペースト状」ではなく液体なので、大分類は「」ではなく「」になるという考えもあるようです。

もうちょっとサラダが一般的になってきたら、果たして中国語のドレッシング界はどのようになっているのでしょうか?楽しみですね。

その他の「醤」たち

さて、ちょっとマヨネーズ談義が長くなってしまいました。

話を元に戻して、「ペースト状の調味料」たちを探してみたいと思います。

ケチャップ=「番茄酱」

マヨネーズの次に覚えたいのは、これも輸入「タレ」派では人気トップを争う「ケチャップ」。「番茄酱」となります。

中国のハインツケチャップ

番茄とは中国語でトマトのこと。

とすると、ケチャップの名前の構造は「原材料での小分類」+「醤(大分類)」ということになりますね。

ジャム=「果酱」

「ジャム」は、ほとんどが果物を原材料としているので「果酱」といいます。

こちらも「原材料での小分類」+「醤(大分類)」の構造ですね。

むろう大沢農場ジャムphoto by Guoming Xu

具体的なジャムの分類を言いたいときは、沙拉酱蛋黄酱への変化と同じように、「醤」は残したまま、前半をもっと具体的にすればOKです。

いちごジャム=「草莓酱
りんごジャム=「苹果酱
ブルーベリージャム=「蓝莓酱
アプリコット(あんず)ジャム=「杏子酱
いちじくジャム=「无花果酱
オレンジマーマレード=「橙皮酱
さんざしジャム=「山楂果酱

中華料理の「醤」

もちろん中国にもとからあるもたくさんあります。

豆板醤

その中でも日本でも一番有名なのが「豆板醤」=「豆瓣酱」でしょうか。

実は辛くない「豆板醤」

豆板醤は日本では辛い調味料と思われていますが、実は豆板醤自体は辛くないのです。豆板醤は本来「そら豆蚕豆で作った『醤』」という意味で、その中の「『辛口』豆板醤豆瓣辣酱」が有名になったために、「豆板醤=辛い調味料」というイメージが広まったようです。実際、中国には「辛くない豆板醤」もありますよ。

中国ではそれほど一般的ではない「豆板醤」

日本では中華料理の調味料として代表的な「豆板醤」。実は中国では数ある「醤」の中の1種類という程度の位置づけです。ですから、中国のスーパー超市に行って一生懸命「豆瓣酱」を探しても、意外と見つからないことが多いです。

豆チ醤(トウチジャン)

次は、中華料理が好きな人なら知っている人も多い「豆チ醤(トウチジャン)」。中国語では「豆豉酱」と言います。真ん中の「」は「」でないことに注意です。

実はこの「豆豉酱」、中国ではペースト状にする前の「豆豉」の状態で使うことが多いようです。下の料理(鰻のトウチ煮込み、中国語では豆豉鳗鱼)に見える黒い豆がそれです。

老船長豆豉鰻photo by Alpha

甜麺醤(テンメンジャン)

中華調味料と言えば「甜麺醤(テンメンジャン)」も有名でしょうか。中国語では「甜面酱」といいます。「」は甘いという意味、「」は小麦粉の意味ですから、「小麦粉で作った甘い『醤』」ということですね。

中国でよく使われる「醤」

上でも少し触れましたが、中国では「豆板醤」も「豆チ醤」も「甜麺醤」も、特に代表的な調味料という訳ではありません。

実際、中国のスーパーの調味料のコーナーには非常に多くの種類の「醤」があります。それだけみんなこだわりの「醤」があるということでしょうね。

中国ではどんな「醤」が使われているかということで、卒業生さんにお願いして家にある「醤」の写真を送っていただきました。

中国の調味料 黄豆醤 香菇醤

左側は「黄豆酱」と書いてあります。「黄豆」とは中国語で大豆のことですから「大豆の『醤』」、「豆みそ」ということですね。ただ、日本の豆みそとはかなり違う様子ですね。

右側は「香菇酱」と書いてあります。「香菇」(しいたけ)の「醤」ということですね。本人によると、なかなか美味しいとのことです。

(関連記事:食べるしいたけラー油?「香菇酱」を食べてみた!

辛口が好きな方はスーパーで「辣椒酱」(トウガラシの「醤」)のコーナーを探してみるといいでしょう。

番外:オイスターソース

ついでに日本で有名なもうひとつの中華料理用ソース、オイスターソースも紹介します。これは広東料理に良く使われるソースなので、広東省以外の人は知らないことも多いです。中国語では「蚝油」と呼びます。この調味料の大分類は「醤」ではなく「」となるようです。

奥が深い「醤」の世界

他にも「千岛酱」(サウザンアイランドドレッシング)、「烤肉酱」(バーベキューソース)、「甜辣酱」(スイートチリソース)、「欧巴酱」(オバチャーン)なんてのもあるようです。最後の1つは調味料ではないような気もしますが…(^^;

 

中国に行ったらぜひ、スーパーの「」のコーナーに行ってみてください。中国人がこよなく「」を愛する人たちだというのがよく分かりますよ。

-中国語

この記事を書いた人

C-STUDY管理人。フリーランスのプログラマー+中国語通訳翻訳+ブロガーをやってます。中国語は独学でHSK8級+中検準1級。中国・中華圏を中心に東アジア~東南アジアが活動範囲です。もっと詳しく

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